コロナ禍を経てライフスタイルや価値観が変化する中、美容業界にも新たな潮流が訪れています。美容院・ネイルサロンは単に「身だしなみを整える場所」から、「自己表現の場」「気分転換の場」としての役割をさらに強めています。2025年現在、流行のキーワードは「ナチュラル」「パーソナライズ」「デジタル」「エシカル」。これらを軸に、美容とネイルの最新トレンドを一挙にご紹介します。■ ヘアスタイルの最新トレンド1. ナチュラル×エフォートレス“作り込みすぎない美しさ”が注目されています。重すぎないレイヤーカットや、地毛風カラー、自然なウェーブなど「抜け感」が重視される傾向に。キーワード:韓国風レイヤーカットエアリーウェーブ透明感ベージュ・ミルクティーカラーとくにオイルパーマやデジタルパーマで柔らかい動きを演出するスタイルが大人気。朝のセットもラクになるため、忙しい女性たちに支持されています。2. カラーは“抜け感”重視ブリーチを使わずに柔らかいトーンを実現するダブルフェイスカラーや、透明感アッシュ系カラーが人気。また、白髪を「隠す」のではなく「活かす」グレイヘアカラーも広がりを見せています。人気のカラー系:オリーブグレージュピンクブラウンアッシュベージュシャドールーツ(根元が暗く自然な仕上がり)3. ユニセックス化の流れ男女関係なく楽しめるスタイルが広まり、「ジェンダーレス美容院」も増加中。ショートボブ、ウルフカット、マッシュスタイルなど性別問わず楽しめるデザインが受け入れられています。■ ネイルサロンの最新トレンド1. シンプルだけど個性的な“ワンホンネイル”中国発の「ワンホン(ネットアイドル)」ネイルがZ世代を中心に流行中。透明感、ツヤ感を重視しながら、ビジューやミラー加工を織り交ぜた控えめだけど華やかなネイルが人気。注目技法:マグネットネイル(奥行きある輝き)ミラーパウダー(光沢感のある仕上がり)シアーカラー×立体パーツ2. 手元を“美しく魅せる”設計ファッションとのバランスを重視した指長効果のあるアートや、スキンカラーになじむデザインが増加。オフィス向けの上品なデザインも引き続き需要があります。3. ネイルケア・ハンドケア需要の拡大爪の形や甘皮処理、手の甲のくすみケアなど、*“映え”よりも“整う”*を重視する人も増加中。セルフネイルの流行を経て、「プロによる美しい仕上がり」に再注目が集まっています。■ デジタル活用がもたらす進化1. AI診断によるパーソナル提案顔の輪郭、肌の色、髪質をもとに、AIが最適なヘアスタイルやネイルカラーを提案するサービスが登場。これにより「失敗しない美容体験」が可能に。2. SNS・アプリとの連携強化InstagramやTikTokでの“バズり”を意識し、仕上がりの撮影ブースを用意している店舗も。また、LINEやアプリでの予約・相談・事前カウンセリングも一般化しつつあります。■ 美容業界の“サステナブル”シフト美容室やネイルサロンも、環境配慮型のサービスやプロダクトの導入が進んでいます。1. ヴィーガン製品・オーガニック商材の導入頭皮や爪への優しさだけでなく、動物実験をしていない製品や再生可能素材を使った製品が好まれています。2. リフィル対応や資源削減の取り組みカラー剤やトリートメントをリフィル容器で提供するなど、エシカル消費を意識した店舗づくりも増加中です。■ これからの美容サロンが目指すべき方向性◉ 体験重視のサービスへ「髪を切る」「爪を整える」こと以上に、癒し・リフレッシュ・自己肯定感を提供する場へと進化しています。リラックスできる空間、フルフラットのシャンプー台、アロマや音楽など五感で楽しむ空間演出が求められています。◉ お客様の“人生の一部”になるサロンへ誕生日、成人式、結婚式など、人生の節目に寄り添う美容室・ネイルサロンは、顧客との関係性をより深めることができます。「通い続けたい」「紹介したくなる」店舗づくりが、これからのカギとなるでしょう。まとめ美容院・ネイルサロンの最新流行は、「自分らしさの追求」と「体験価値の向上」が中心テーマ。ナチュラルでありながら洗練されたスタイル、パーソナライズされたサービス、そして環境にも配慮する姿勢が、多くのユーザーから共感を集めています。今後も、デジタル技術とリアルな施術の融合が進む中で、*「技術」+「感性」+「心地よさ」*を兼ね備えた店舗が選ばれていくでしょう。